こんにちは。レポーターのChizuruです!
先日のHarukaさんのレポートを読んで、私も美味しいものを食べたい!ということで、久しぶりにTadakuのレッスンに参加してきました。
今回は、セルビア人のMarkoさんのクラス(プロフィールはここでチェック、クラスの詳細はここでチェック)。この日は台風8号の影響が心配されていましたが、幸い東京には殆ど影響はなく、クラスが始まる時間には台風一過の青空が広がっていました。
参加者のみんなが揃ったところで、Markoさんが自己紹介。 自称「快楽主義者」のMarkoさん。友達と美味しい食べ物を食べて、楽しい時間を過ごすのが大好きだそうです。
来日したのは今年の2月。仕事で日本に駐在することになった奥さんについて来ました。「日本語を学びたいんだ」と、日本の文化に興味津々な様子。
来日前までは15年間レストランのマネージャーの仕事をしていたMarkoさん。シェフではないけど、シェフと一緒にレストランのメニューを作ったりもしていたとか。
因みに毎日の夕飯を作るのはMarkoさんの仕事。夜遅く帰ってくる奥様にご飯を作ってあげて、喜んでもらえるのが嬉しいそう。奥さんも、どんなに疲れている時でも、Markoさんの料理を食べるとご機嫌になるとか。
(「羨ましい。そんな素敵な旦那様が私も欲しい…」と、参加者一同がため息。。。)
そんなMarkoさんはセルビア人。奥様はボスニア人。
ヨーロッパの東側、バルカン半島に位置するセルビアとボスニア・ヘルツェゴビナは、20世紀末に独立した新しい国です。その前は長らくユーゴスラヴィアという連合国家を一緒に作っていたいわば兄弟国。因みに、近年観光地として人気を集めているクロアチアも、同じくユーゴスラヴィアから独立した国です。
沢山の小さな国が集まるバルカン半島。Markoさんが得意とするセルビア・ボスニア料理は、ギリシア、トルコ、オーストリア、ハンガリー、といった周辺国の様々な文化がミックスされているそう。
さて、自己紹介はこれぐらいで。いよいよクラスに入りますよ。
まずMarkoさんが出して来たのはバルカン半島の伝統的なお酒「ラキア」。
果物から作られる蒸留酒で、アルコール度数40%! こちらのラキアは桃から作られたものですが、あらゆる果物から作ることが可能だそう。因みに、これはMarkoさんがセルビアから持ち帰ったホームメイドのラキア!
私も恐る恐るグラスのお酒を舐めてみる・・・。強い!喉が熱くなります。でも、度数が高い割には、喉への刺激も少なく、美味しい。
セルビア人はこのお酒を食前酒として日常的に飲んでいるんだとか。Markoさんも毎日飲んでるの?と聞いてみました。
「僕は毎日は飲まないよ。スポーツをするからね」との回答でした。
空きっ腹にアルコールは辛いので、ちょっとバルカンテイストを味見した後は、グラスを置いていよいよレッスンに。
Snenokle
まずはデザートを先に作ります。
シュネノックレは、砕いたクッキーの上にメレンゲとカスタードを載せたシンプルなデザート。本来は卵とクッキーだけで作るのだけど、Markoさんはそこにフルーツを入れます。
これはMarkoさんのお母さんのレシピ。Markoさん曰く、「The best one!」なシュネノックレだそうですよ。
まずは、ビスケットを器に敷き詰めて、その上にイチゴを載せます。
こちらはボスニアのビスケット。日本では手に入らないけど、日本のクッキーでも代用できますよ、とのこと。Markoさんのおすすめは森永のMarieとChoice。
ミルクを温めて、メレンゲを1掬いずつ入れて茹でます。ミルクの上に浮かんでる様子が島のように見えるからでしょう、このお菓子は英語ではFloating Islandと言うみたい。
そして、その上からカスタードをかけます!
カスタードをかけた後は、冷めるのを待って冷蔵庫へ。
Stuffed Mushrooms
さて、デザートが冷めるのを待っている間に、前菜を作ります。そろそろお腹が空いてきた~。
前菜はチーズ詰めマッシュルーム。これは、大きめのマッシュルームにフェタチーズを載せてオリーブオイルで焼くだけというシンプルな料理。
他に塩も加えず、チーズの塩気だけで味を付けるのでヘルシーで簡単な料理。
ああ、お腹空いた!いただきます!
「Ukusan!」
「ウクサン」、これはセルビア語で「美味しい」という意味。Markoさんのクラスに参加して、美味しかったらぜひ言ってあげてくださいね。
シンプルでとっても美味しい前菜。これならすぐ家で作れるね、フェタの代わりにブルーチーズとかクリームチーズも良さそう、なんてお喋りをしながら楽しいひと時。
お茶はボスニアのハーブティ。ハイビスカスティみたいな、さっぱりした味わいでした。
Cauliflower Cream Spoup
さて、ちょっとお腹が落ち着いたところで、次はスープです。今日作るのはカリフラワーのクリームスープ。スープは冬の料理の方が多いのですが、これはカリフラワーの季節だけに作る夏のスープ。ミルクを入れて、適度に冷めた状態でいただきます。
さて、スープの味付けですがビーフコンソメと、ヴェゲタ(Vegeta)というものを使います。
こちらのヴェゲタは、現在のクロアチアで生まれた調味料ですが、セルビアをはじめ、周辺国で日常的に使われています。これがなくてはセルビア、ボスニア料理は始まらない!というぐらいにあちらではポピュラーなものなんだとか。
ヴェゲタとは何か、というとバルカン風野菜ブイヨン、もしくは野菜コンソメのようなものでしょうか。
Markoさんのお祖母さんは、ヴェゲタがない時には玉ねぎ、にんじん、青物野菜などを煮込んで野菜ストックを作って使っていたそうです。
残念ながら日本では手に入りにくいこの調味料。でも、時々Amazonなどインターネットショップで扱っているみたいなので、チェックしてみてください。
あとは、Markoさんにお願いして、セルビアに帰国する時に買ってきてもらいましょう!
このヴェゲタをお湯で溶いて、スープに少しずつ加えて味を調整します
茹で上がったカリフラワーは、ミルクなどを加えてミキサーでスープ上にします。
こうして、何度か調節した結果、美味しいカリフラワー・スープの出来上がり!
Kraljevacka Chicken
さて。いよいよ今日のメインのチキンです!
「みんな、まだお腹空いてる?」と、Markoさん。
「はーい、空いてます!」
前菜、スープといただいたけど、まだまだ食べれますよ~。
早速キッチンに戻ってチキンの準備を。
こちらはMarkoさんがお祖母さんから教えてもらったという、伝統的なメニュー。クラリェヴォ(Kralijevo)とは「王の町」という意味。ということは、料理の名前を訳すと「王の町のチキン」。なんだかすごそうです。ひょっとしたら昔の王様も食べていたのかな?と勝手に想像してワクワク・・・
メニューは衣をつけてチキンをフライにするんだけど、衣がとっても独特。
さて、今回は、カメラを他の参加者にお預けして、私もちょっと参加しちゃいました。
揚げ物、苦手なんだよねぇ。普段、自分ではやらない。油が撥ねるのが怖いから…。でも、今日はMarkoさんが手伝ってくれるので、チャレンジ!
そうして、出来上がりました。じゃーん!フライドチキンとフライドオニオン。
キッチンペーパーの下には、何段もチキンが隠れています。
その間に、テーブルもセッティング。
おや、お部屋の中にいつの間にやら小さなお客さんが・・・。少々お待ちください。。。
チキンのいい匂いにつられたのかな? お腹空いたよ~、と訴えてました。
にゃんこたちの世話が終わったら、冷蔵庫からデザートも取り出して、準備万端
そして、こちらが本日のワイン。今日のためにMarkoさんが選んで用意してくれました。
こちらの白ワインに使われているブドウはジラフカ(Žilavka)という、ボスニア・ヘルツェゴビナ南部で取れる伝統的な品種。その中でも、このボトルは、Markoさん曰く「very special wine」。ジラフカのワインの中でも、特にいいブドウで造られた、生産数が限定された希少なワインなんだって。
そして乾杯!
おっと、アルコールが飲めない人は、お茶でね。
チキンはササミなので揚げ物なのにさっぱり。白ワインがよく合います。お肉なのに重くなくて、どんどん食べれちゃう。危険!
因みにこのチキン、衣が美味しい。普通の揚げ物だと、衣は「油の塊」ってかんじなのに、このメニューは衣自体に味があって、これだけでも美味しく頂けちゃう。チキンはササミで、脂身は必ず取ってねって、Markoさんが言ってたのがわかる。
そうして最後はお待ちかねのデザート!
「今日のメニューの中で、これが一番おいしいと思うよ!」とMarkoさん。
大きなボールにいっぱいのシュネノックレ。
食べる前は、ええ~、こんなにたくさん食べきれないよー!って言っていた私たちですが・・・、お口の中でとろける軽~いメレンゲとクリーム、そしてイチゴの甘酸っぱさに誘われてついついおかわり。
あら不思議。いつの間にかボールは殆ど空っぽに・・・
Markoさんの奥さんの分を取り分けて、残ったチキンとデザートはお持ち帰り。
お皿を洗って終了です!
因みに、翌日のランチはお持ち帰りしたチキンをサンドイッチに。二度楽しめるのがとっても嬉しい。
それにしても、今このレポートを書いていていたら、とってもお腹が空いてきた。書きながら復習もしたことだし、これからちょっと何か作ろうかな・・・。