スペイン食と文化シリーズ:スペイン料理の基本(その1)

皆さん、「スペイン料理と言えば?」と聞かれると、何が頭に浮かんでくる?
全員一致:「パエリア!」

魚介類パエリア

自慢の魚介類パエリア。

そうです、パエリアは日本だけでなく、海外で一番人気のあるスペイン料理だね。パエリアに揃って、ガズパチョ、黒墨パエリア、アホスープ(にんにくのスープ)などもあるけれど、それはスペインの代表的な料理では あ・り・ま・せ・ん
勿論スペインの中でもこういった料理が人気だし、大抵誰に聞いても知っている料理だが、スペインの全体じゃなくて、地中海域だけの料理になります。フラメンコと一緒、因みに。

そこまでリサーチしていなくてすみませんが、私の浅い知識とスペイン人の感覚で言わせてもらうと、スペイン料理は3つの大きなグループに分けられる:地中海料理(アンダルシアと地中海海岸沿いのエリア)、カスティジャ料理(スペインの中心部)と北の料理(大西洋海岸沿いのエリア)。それぞれが特徴があって、沖縄料理と北海道料理みたいにかなり違う料理になる。

スペイン料理マップ

スペイン料理は3つのカテゴリーに分けられる。勝手ながらですが。

さあ、驚いたでしょう??固定観念を壊すのが大好き。達成感に満ちているナウ。

  • 地中海料理

まずは、地中海料理を簡単に紹介させて下さい。

自分が生まれ育ったムルシアがこの料理のカテゴリーに入るので、一番身近で詳しく語れる。言うまでもなく、3つの料理グループの中で一番おいしいよ(冗談)。
地中海の地域では晴れの日が非常に多くて、冬が暖かいおかげで野菜が沢山採れます。しかも、美味しい。

プチ話:地元のムルシアはスペインの中で晴れの日が最も多い州です。なんと、一年に300日以上晴れるようです!18歳でフランスに留学をしに行った時、何であんなに晴れの日に皆喜んでいるのか一切分からなかった。フランスに着いた日が晴天だったんだけど、それはムルシアの日常茶飯事で素直に皆の騒ぎの理由が分からなかった。翌日天気が崩れ、永遠に続く雨天いわゆるフランス版の「日常茶飯事」の恐ろしい体験したら、皆の気持ちが分かりました。ものを失うまでにそのものの大切さが分からないもんだね。

お母さん in 実家

お母さん in 実家。2月中旬なのに、暖かい!まぶしい!

昔の人が貧しくて肉がほとんど食べれなかった。家畜があったけれど、毎日おいしい卵を産んでくれる鶏をパエリアにすると卵が食べれなくなる。羊をオーブン焼きにすると、チーズの原料となる羊の乳が採れなくなる。一食を贅沢にするよりも生き残りの方が当然優先されていたので、肉よりも卵とチーズを皆食べていた。

肉があまり食べなくても非常に美味しい野菜と豆が沢山採れるので、別に食事が地味だった訳ではないけどね。オリーブオイルを使えば、一切肉を加わずに栄養たっぷりのお腹いっぱいになる料理がたーくさん作れるから。それは地中海料理の特徴かな。

普通のムルシアの食事

普通のムルシアの食事。肉ゼロ!

地中海料理の話をすると皆「魚を沢山食べるよね?」と聞いてくるけど、意外とそうでもない。地中海が結構温かいから魚がそこまで美味しくないからかな。ほら、日本人がよく北海道の魚が身が引き締まっているから美味しいけど沖縄の魚が脂肪が少なくてあまり美味しくないというじゃない?同じことだと思う。

第2プチ話:ムルシア人の私が沖縄ととても親近感を感じる。性格が緩い、気候が暖かい、街並みが若干ボロ臭い(シマンチュ、ごめんね)。そして野菜と豚を沢山食べる、海が近いのにそこまで魚を食べない。大好きな沖縄に行く度に実家に帰ったようにホッとする。嘘じゃない、本当にホッとする。

因みに、主食といったものはないです。これもよく聞かれることだけど、主食はその日食べている料理になります:レンズ豆、ひよこ豆、インゲン豆、ジャガイモ、パン、パスタ、魚、肉などなど。
地中海メニューの例として、私のパエリア料理レッスンのメニューとGuillermoとNerea(愛しているよ♥)が教えるムルシア料理を見てみて下さい。

ムルシア風サラダ

GuillermoとNereaが東京の自宅で教える「ムルシア風サラダ」。冬でも食べれる保存食だけ使う伝統的なサラダ。

残りの2つの料理のカテゴリーについて、後ほどアップします。To be continued…

スペイン食と文化シリーズ:前書き

やっと落ち着いて書き始められた!

どうも、初めまして。タオと申します。Tadakuの運営をしながら、東京でスペイン料理を教えている長~く日本に住んでいるスペイン人です。

名前からすると、スペイン人よりも中国人に聞こえるけど、生粋のスペイン人です。ムルシア(Murcia)という誰も知らない町で生まれ育った。18歳の時にフランスの大学に入学し、23歳で日本に留学生として来た。半年のインターンのつもりで来たけど、8年経って未だに日本にいるというまさかの展開。

Murciaの地図

ムルシアはここ!スペインの中で割と大きな町だが、観光地じゃないため全然知られていない。

去年、サイドビジネスとして、自宅でスペイン料理を教え始めた。料理が趣味で友達によくスペイン料理を作ってあげたり、逆にその友達が自分の国の料理をご馳走してもらったり、料理を通じて異文化を知るのが凄く楽しいとますますハマってきた。食べるだけのもいいけれど、やっぱり作り方、食材、食べる時期などに訳があり、一品一品の由来とか文化的な背景を聞くとその料理を生み出した文化のことが深く理解できるようになる気がする。

スペイン料理教室を開催する度に、参加者達と作りながらその日の料理の様々な話が出てくるわけです。時々凄く面白いネタが出てくるので、ブログにしたら多くの人に届いてスペインの食と文化がもっと知られる様になるから、「スペイン食と文化シリーズ」を書き始めようと決定した。タイトルの通り、料理を通じてスペインの文化を紹介するのが第一目的として、現場の料理のレシピを紹介したり、スペイン料理についての都市伝説を論破したり、豆知識的な話をしたりしたいと思っています。料理研究家か何かではないので、あまり真面目な話を期待しないで下さいね。

因みに、生粋のスペイン人の私が日本語で自筆しているわけだから、さすがの長い日本滞在の小職でも時々日本語がおかしくなるとことがある。その時お手柔らかにね。

さあ、シリーズ開幕だ!